
青森県六ヶ所村での小川原開発から、使用済み核燃料再処理工場、低レベル放射性廃棄物処分場、
MOX燃料加工工場の誘致と反対をめぐる争いと、その受け容れまでの歴史がよくわかる。
昔の青森の僻地は出稼ぎに行く人が、とても多かった。そんな出稼ぎの人々は
「公害、公害と騒ぐけれども、この貧乏こそ最大の公害ではないか。
おれは年中、公害地帯で働いているが、あの公害より貧乏公害のほうがよっぽど骨身にこたえる」
確かに目に見えない、いつか訪れるかもしれない公害より、
実際に自分の身にふりかかってきている貧乏な暮らしをどうにかしたいと思ってしまう気持ちもわからないでもない。
青森の人々も最初から核関係の工場を誘致したかったわけではなく、
普通の工業地帯にしたかったけど、失敗して、誘致できるものが危険なものしかなくなってしまった。
でも、誘致に向かってしまった環境は変えられなかったということみたい。
福島の事故がなければ、一生知らなかったかもしれないお話。
「軍産複合体がつくりだす恐ろしい結末に、唯一警鐘を鳴らせるのは、平和的な方法と目標をかかげる聡明な市民たちだけだ」by アイゼンハワー大統領
誰か放射能を消す魔法のような機械を開発してくれないかなぁ・・・。